上質紙とは?
上質紙とは化学パルプ100%で作られた、表裏ともコーティングされていない紙のことです。
化学パルプとは、木材から化学薬品を使って取り出した繊維のことです。
一方薬品を使わず機械で丸太を砕いたりすりおろしたりして取り出した繊維を砕木パルプといいます。
上質紙は、見た目はコピー用紙とほぼ同じです。
コピー用紙を想像すると分かりますが、上質紙の表面は滑らかですが光沢や艶が少なく少しざらついた質感となります。
上質=高級?
上質と聞くと、質がいいから高級なんだろうな〜と思いますよね。
でも上質=高級とはちょっと意味合いが違うようです。
「上質紙」とは原料の化学パルプの量が100%の紙のことを指します。
上質紙があるということは中質紙もあります。
化学パルプの含有量により、70%以上は中質紙、70~40%を上更紙(じようざらがみ)、40%未満を更紙規準と呼びます。
化学パルプ100%ではないとすると他に何が入っているのかというと、木材から採った砕木パルプを混ぜています。
紙は材料や加工によってそれぞれ風合いや用途が違ってくるので、何が高級かというのは難しいところです。
やはり自分の用途や求めているイメージにぴったりの紙が「最適な紙」ということになるのでしょう。
上質紙の特徴
・上質紙は白くて滑らか
上質紙は化学パルプ100%なので白色で滑らかな紙です。
また裏表の差がないのでコピー用紙として使用されています。
・上質紙はインクが乾きやすい
上質紙の表面は平滑ですが、コート紙のようにコーティングされていないのでインクが染み込みやすく、筆記には最も適した紙です。
でも油性ペンで書くとすぐに下まで染み込んでしまいますよね。
同じように、印刷がにじみやすいという欠点もあります。
・上質紙は光沢がない
コーティングや平滑処理をしていないので、光を反射しにくく文字が見やすい紙です。
ツルツルした雑誌やカタログなどは角度によって光が反射して文字が見えにくいことってありますよね。
でも上質紙を使う単行本や書籍はそんなことがありません。
上質紙の使用例
上質紙と一口に言っても厚さが様々です。
上質紙は使い道によってペラペラから例えば書籍に使われる上質紙は薄いですが、はがきに使われる上質紙はかなりしっかりしていますよね。
それで大まかにではありますが、用途別の紙の厚さをまとめました。
上質紙の凡その厚み
厚さ0.08mm | 新聞の折り込みチラシ・ノート |
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厚さ01.mm | 大学ノート・ルーズリーフ |
厚さ0.12mm | カタログ・パンフレット |
厚さ0.15mm | ポスター・映画のフライヤー |
厚さ0.2mm | カレンダー・ハガキ・名刺 |
上質紙に印刷するときは
上質紙は表面のコーティングがされていないので、印刷をするとインキが沈んだ感じになるという特徴があります。
そのため、上質紙はフルカラー印刷や複雑なロゴなどを印刷したい場合には不向きな紙と言えます。
しかし逆にその風合いを生かして、上質紙は和風に仕上げたり柔らかい印象を作ることもできます。
単色刷りや自然な風合いの紙袋を希望の場合には上質紙でも問題なく使用できます。
比較的上質紙は使いやすい紙といえますね。
もともと紙に色が入った「色上質紙」とは?
白い紙に単色刷りだとちょっとさみしいかな?という時には、色上質紙を使う手という手があります。
業界では「色上」とも呼ばれているます。
色上質紙はカラーが豊富で、30色以上の中から選ぶことができます。
単色刷りでも紙自体の色との組み合わせで様々なニュアンスを作ることができるので、ちょっとお得感があります。
また、色上質紙色付きの紙の中では比較的安価なため、使われる用途も広い人気の素材でもあります。
上質紙ーまとめ
真っ白だけどツルツルしていない、素朴な手触りの上質紙は紙の素材が残ったやさしい風合いの紙袋のぴったりです。
シンプルな印刷で是非素敵な紙袋を作ってみて下さい。
木村容器では、素材から紙の加工、手提げ紐まで、トータルでお客様にご提案することができます。
気になった方は是非一度ご連絡ください。