window.dataLayer = window.dataLayer || []; function gtag(){dataLayer.push(arguments);} gtag('js', new Date()); gtag('config', 'UA-109916841-1'); 近代包装容器 缶詰について | お役立ち情報 |木村容器株式会社

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近代包装容器 缶詰について

近代包装容器 缶詰について

缶詰について

食品・飲料は、そのままでは輸送の途中に酸化したり、細菌や虫の侵入、温度の変化などにより品質が低下し価値が失われてしまいます。ですから商品を消費者の手許まで確実に届けるためには、空気、水、光、熱の影響を遮断する優れた包装容器が必要になります。

様々な食べ物を、風味を損なわずに長期にわたって保存する、ということを可能にしたのが、缶詰という技術です。今では缶は食品や飲料用の容器として広く利用されており、生活になくてはならない容器となっています。

缶詰の誕生と日本の缶詰

缶詰は、ガラス瓶とコルク栓を使用した食物保存法の発見とともに登場してきました。
1804年、フランス革命後戦争の続くフランスで、ナポレオンが栄養豊富でおいしい軍用食糧を大量に確保するための保存法を募集しました。

これを受けてニコラ・アペールが、「真空詰めした食物は殺菌加熱すれば長く保存できる」という原理を発見し
びんに食品を入れて加熱する方法を考案し採用されました。
しかし、びんは輸送途中の衝撃で壊れやすいことから、アペールの発見をもとに1810年、イギリスのピーター・デュランドが、缶を用いた食品の密封容器を開発したのが缶詰の始まりです。


日本では、1871年(明治4)に長崎で松田雅典がフランス人の指導のもと、いわしの油漬缶詰を作ったのが始まりです。
その後1877年(明治10)には、北海道で日本初の缶詰工場が誕生し、さけの缶詰が製造されるようになりました。
缶詰は、日本においても日清・日露戦争での軍用食糧として大きな需要となり、その後一般向けに発展しました。
初期の缶詰は、職人が手作業で缶を作っていたことからかなり高価でしたが、その後工業的に生産されるようになり、各地の缶詰工場で、さけ、かに、まぐろ、いわし、みかんなど様々な食品の缶詰が製造され、輸出されるようにもなりました。

戦後生活水準が向上し、果実飲料や炭酸飲料といった嗜好飲料が身近になると、コーヒー、スポーツドリンク、炭酸飲料などの飲料にも缶が使用されるようになりました。
現在では、魚・肉・果物・野菜などほとんどすべての食品が缶詰に加工されています。
またカレー、スープ、パスタソースなどの調理済み食品を缶詰で手軽に利用でき、わたしたちの食生活を豊かなものにしています。


缶の特徴

①長所
・缶のほとんどはスチール(鉄)でできているため丈夫で、運搬中の衝撃などから中の食品を保護できます。
・食品の腐敗の原因である空気・光・湿気を通さない食品用包装容器なので、食品を常温で長期間保存することができます。
・真空状態で加熱殺菌するため、殺菌剤や保存料などの食品添加物は不要、しかもビタミンその他の栄養分はほとんど減らず、家庭で調理するよりもたくさん含まれています。
・缶詰は中身を全部食べられて、調理のための手間や燃料費も少なくてすむので経済的な食品ともいえます。
・缶の表面に直接印刷できるので、消費者の目を引く分かりやすくてデザイン性のある容器になります。
・リサイクル率の高い容器です。スチール缶・アルミ缶ともに、近年では90%以上のリサイクル率となっていて、環境にやさしい食品用包装容器といえます。

②短所
・缶詰の多くは、薄い鉄板にスズをメッキしたブリキでできているので、缶詰の種類によっては金属のにおいが感じられることがありますが、缶から出してほかの容器に移すか、かるく温めるとほとんどとれます。
・容器を開ける時に缶切りが必要なことがあります。現在では缶切りがなくても開けられるよう缶詰のふたに加工を施したイージーオープンエンドとなっているものが増えていますが、缶切りが必要なタイプの缶と比べると強度が低いため、強い衝撃があると開缶してしまう可能性があるので注意が必要です。
・鉄でできているため、紙やプラスチックの容器と比べると重くなります。

缶詰の材質

缶は材料により、ブリキ缶、スチール缶、アルミ缶などに分けられます。

・ブリキ缶 食品による鉄の腐食を防ぐために、鉄の表面をスズでメッキした缶のことです。保存中溶け出た微量のスズは、人体に蓄積しないで排泄されてしまうので、ブリキ缶は安全な食品用容器として長い間で使用されています。
・スチール缶 鉄の合金を材料として作られた缶です。
・アルミ缶 アルミニウム合金を材料として作られた缶です。アルミは酸に弱い性質があるので、食品用容器の表面はコーティングが施されています。アルミは軽量で加工が簡単、使用後の缶は潰せるので、スチールよりも楽に収集・運搬できるという特徴があります。

ちなみに飲料缶にはスチール缶とアルミ缶の2種類があり、中の飲料の性質に応じて使い分けられています。
お茶やコーヒーなどは微生物が繁殖しやすいため、製造工程で85℃ 以上の高温で殺菌します。また空気に触れ手変色するのを防ぐため、缶の中に高温の水蒸気を詰めて封をします。その後缶が冷えると内側にへこむ力が強くなるため、この力に耐えられる強度のある、スチール缶が使われています。

一方、炭酸飲料は酸性の状態になっていて微生物が繁殖しにくいので高温で殺菌する必要がありません。
また炭酸ガスが缶の中に充満していて高温の水蒸気を詰める必要もありません。
それで温度変化により缶がつぶれる心配がないため、スチールよりも加工しやすく軽いアルミの缶がおもに使われています。

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