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日本の文化|割り箸の歴史とその現状

割り箸

会社にお弁当を持って行ったのにお箸を忘れたことってありませんか?
そんな時「あーやっちゃった」と他に代替手段を探すのですが、なんと机の引き出しにコンビニの割り箸!
あの時使わなかったけど取っておいてよかった、そんなことが数回ありました。

こんなピンチの時以外にも、外食産業、テイクアウト商品、スーパー、コンビニなどで当たり前のように提供される割り箸ですが、割り箸はいつごろから使われていたのでしょうか?
また、割り箸がもったいない!と言われることもありましたが、実際はどうなのでしょうか?!

日本人にとってないと困る、割り箸について少し詳しく考察してみます。

割り箸の歴史

割り箸

割り箸の歴史はとても古く、南北朝時代にさかのぼります。
今も吉野杉で有名な奈良の吉野で、後醍醐天皇に杉の木を削った箸を献上したのが始まりと言われています。
ちなみに割り箸という名前は、ナタで木を割って作るところからきています。
恐らく最初はそういう方法で割り箸を作っていたのかもしれません。

割り箸はしばらくの間は宮廷や位の高い人だけが使用していました。
しかし、その割り箸も屋台が流行した江戸後期からは庶民もこの使い捨て箸を利用するようになりました。
また江戸時代には、二本の箸の根元がくっついている形状の「引裂箸」という割り箸が作られるようになりました。
まだ使っていない箸というのが一目にわかる、今でもよく見る割り箸の形です。
最近は割れている状態のものがポリ袋に入っているのがメジャーですが、以前は紙などの箸袋に入っていたので引裂箸という形状が作られたと思われます。

この割り箸を初めて飲食店で割り箸を導入したのは、江戸の「鰻屋」と言われていて、うなぎ丼を片手に割り箸を口で挟んで割るのが粋だ、と言われていたそうです。
私が子どもの頃、親戚の大工さんが口に挟んで割り箸を割るのを見て真似した記憶がありますが、行儀が悪いと親に怒られました。

ちなみに…割り箸の正式な割り方はこちらです。

⑴まず割り箸を胸の前や膝の上で持ちます。
⑵箸先を左側にします。
⑶上下に引っ張るようにして割ります。

他にも、割り箸を縦方向に持って左右に広げて割ったり、口で挟んで割ったりという方法(粋ですね~)もありますが、周りの人に当たったり、マナーが悪いと感じさせる場合もあるので無難なのは上記の割り方です。

昔割り箸は再利用されていた!?

話は割り箸に戻りますが、江戸時代の割り箸は再利用されていて回収した使用済みの割り箸は加工されてまた販売されていたようです。
まずは高級料亭などで未使用の割り箸が使われ、その後加工されたものは大衆食堂などで使われました。

今考えると、知らない人が使った割り箸をまた使うってちょっと抵抗がありますよね。
その後、明治維新以降衛生に関する認識は高まって、割り箸は使い捨てされるようになって行きました。

今は食洗器に通して再利用できる箸がよく使われていますが、その不衛生版が最初にあったのは面白いですね。

しかし割り箸の使い捨てが普通になって捨てられる量が増えていくと、今度は割り箸に関する環境問題が心配されるようになりました。

森林

割り箸=森林破壊?

日本での割り箸消費は「年間200億膳」です。
ピーク時には250億膳以上あったそうです。

それだけ木を伐採したら森が無くなってしまう!なんてことはあるのでしょうか?
もしそうだったら、割り箸を使うたびに環境破壊の一端の担っているような気になってしまいますよね。

でも、大丈夫!!
日本で作られる割り箸は端材や残材、間伐材が原料になっているんです。
割り箸は不要なものの有効利用だったんです。

さらに間伐材とは、森を育てるために伐採される枝なので、逆に深林の保護になっているとも言えます。

上の写真のようなきれいな森にするには、森の中に陽の光が入るように過密な枝を取り除く必要があるのです。
割り箸などに間伐材を有効利用することによって、山村の活性化や森林整備の促進などにつながり、結果的に資金を山に還元することになります。

大手チェーンの中には、リンガーハットや吉野家など黒いプラスチック製の箸を使うお店も至る所にありますが、コスト面では割り箸とプラスチックの箸はどちらが安いのでしょうか?
パッと見使い捨ての割り箸の方が不経済に感じますよね。

しかしある外食チェーンのデータでは、プラスチック箸を使い続けるため洗浄する際の人件費・洗剤代・水道代・その他諸々を計算したランニングコストは、割り箸の金額を上回るようです。
その結果、外食業界のなかにはプラスチック箸から割り箸に戻したい、と考えているところもあるようです。

お店の規模などにもよりますが、割り箸も積極的に活用できそうですね。

割り箸の品質にも注目

竹 竹割箸

現在、日本で消費される割り箸のほとんどが中国からの輸入品です。
その理由は価格です。中国産の割り箸は国産の割り箸の1/3ほどの価格なのです。
そのため国内の割り箸を製造する工場は年々減少しています。
最近はベトナム製の割り箸も出てきています。
特にベトナムの木で従来割り箸に使っていたアスペンという木より早く成長する木があります。
それを使用して安く販売している割り箸も出てきています。
実はコンビニさんでその割り箸を使っているところもあるんです。

このようなわけでわたしたちが手にする割り箸は圧倒的に中国産が多いわけですが、中国から輸入された割り箸に人体への影響が懸念される漂白剤・防カビ剤などが多く残留していることがあったため、現在は厚生労働省が品質を監視しています。
もちろん品質検査を通ったものが輸入されていますが、厚生労働省が通知した溶出量の目安を下回る数値であるということで、薬品は検出されているのです。

また、近年木製割り箸から転換が進んでいる竹製の割り箸ですが、竹素材はカビが生えやすいので通常国産の竹割箸は高温の窯で長時間圧をかけて加熱し、高温乾燥することで防虫防カビを行っています。

しかし、中国では同じような高温殺菌の設備や電子レンジなどで滅菌する設備があっても、実際現地の人が行う作業がいい加減なことが多く、設備があっても行わないということがあるようです。
そのためできた商品も防菌・防虫・防カビの効果が薄いという事態が起こっているのです。
そのため現在でも中国製の竹割り箸にカビ、ということが時々あるわけです。

このようにたくさん割り箸を消費する飲食店にとって、割り箸一膳の価格は積もり積もって大きな額になるのでコストを下げたいところですが、割り箸は口に入れるものなので衛生的で安全なお箸を提供するのも大切なことですね。

デニーズやローソンなど一部の企業では、森林資源の有効活用のため国産の割り箸を使用しています。
国産の割り箸がもっとたくさん製造・使用される日はいつかくるのでしょうか。

勿論、木村容器でも数多くの品質が安全で格安の割り箸をご提供できます。

割り箸の歴史まとめ

江戸の屋台文化とともに庶民に広まった割り箸は、今では日本人に欠かせないものとなりました。

エコ志向の現代は割り箸に向かい風?と思われた時もありましたが、原料やランニングコストを考えた時に、実は追い風が吹いていることも分かりました。
環境も考えつつ、これからも上手に活用して行きたいですね。

木村容器では、様々な割り箸を取り揃えています。
割り箸選びでお困りの方は是非、木村容器のパッケージコンシェルジュにご相談ください。

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