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缶詰とは?食品用缶の種類・材質・特徴・メリットを解説

缶詰とは?食品用缶の種類・材質・特徴・メリットを解説

缶詰とは?歴史・種類・材質・メリットとデメリットを解説

缶詰とは、食品を金属製の容器に密封し、加熱殺菌することで、常温で長期間保存できるようにした食品です。魚・肉・野菜・果物など幅広い食品に利用されており、保存性や輸送性に優れた食品用包装容器として長く利用されています。

缶詰の大きな特徴は、容器を密封したうえで加熱殺菌することにより、微生物の増殖を抑え、外部からの空気や光などの影響を受けにくくできる点です。

また、缶にはスチールやアルミニウムなどの金属が使用されており、食品の種類や製造方法、必要な強度などに応じて材質が選択されています。

この記事では、缶詰の歴史から、缶の材質、メリット・デメリット、スチール缶とアルミ缶の違いまで、食品用缶の基本を解説します。

食品用の缶詰

缶詰の誕生と日本の缶詰

缶詰の歴史は、食品を容器に入れて加熱し、長期間保存する技術の発展とともに始まりました。

1804年、フランスの菓子職人ニコラ・アペールは、食品をびんに詰めて加熱する保存方法を考案しました。その後、アペールの保存技術をもとに、1810年にイギリスのピーター・デュランドが金属製の容器を用いた保存方法を考案したことが、現在の缶詰につながっています。

日本では、明治初期から缶詰の製造が始まりました。1877年(明治10年)には北海道・石狩に開拓使石狩缶詰所が設立され、サケの缶詰が製造されました。石狩の缶詰は海外にも輸出され、日本における缶詰産業の発展につながっていきました。

その後、缶詰は軍用食糧としても利用され、次第に一般向けの商品として発展しました。工業的な生産が進むと、さけ、かに、まぐろ、いわし、みかんなど、さまざまな食品の缶詰が製造されるようになりました。

戦後、生活水準が向上すると、コーヒー、スポーツドリンク、炭酸飲料などの飲料にも缶が広く使用されるようになりました。現在では、魚・肉・果物・野菜など幅広い食品が缶詰に加工されています。

また、カレー、スープ、パスタソースなどの調理済み食品にも缶が利用され、保存性と利便性を兼ね備えた食品用包装容器として、私たちの食生活を支えています。

缶詰のメリット・デメリット

缶詰の特徴

①メリット
・金属製の容器で食品を密封するため、光や空気など外部からの影響を受けにくく、適切に製造・保存された缶詰は常温で長期間保存できます。
・加熱殺菌によって微生物の増殖を抑え、食品の保存性を高めています。
・調理済みの食品も多く、開封後すぐに食べられるものがあるため、調理や保存の手間を減らせます。
・缶は強度が高く、輸送時の衝撃から内容物を保護しやすいという特徴があります。
・缶の表面に印刷できるため、商品名やデザインなどを表示しやすく、商品ごとの識別にも役立ちます。
・スチール缶やアルミ缶は、使用後に資源としてリサイクルされています。2024年度のスチール缶リサイクル率は94.4%でした。

②デメリット
・缶の種類や内容物によっては、金属に由来する風味が感じられる場合があります。食品用の缶では、内容物との接触による影響を抑えるため、必要に応じて内面にコーティングなどが施されています。
・容器を開ける際に缶切りが必要なタイプがあります。現在では、缶切りを使わずに開けられるイージーオープンエンドを採用した缶も多くあります。
・金属製のため、紙やプラスチックなどの容器と比較すると重量が大きくなる場合があります。
・一度開封した缶詰は、未開封の状態と同じように長期保存することはできません。開封後は別の容器に移し、表示された保存方法に従って早めに消費することが大切です。

缶詰に使われる材質

食品用の缶には、主にスチール系の材料やアルミニウム系の材料が使用されています。食品の種類や製造方法、必要な強度、加工性などに応じて、適した材料が選択されます。

・ブリキ ブリキとは、薄い鋼板の表面にスズをめっきした材料です。スズによって鋼板の腐食を防ぎやすくすることができ、食品用の缶などに利用されています。

・スチール スチール缶は、鋼(鉄を主成分とする材料)を使用した缶です。強度が高く、食品缶や飲料缶など、さまざまな用途に利用されています。

・アルミニウム アルミ缶は、アルミニウムを主成分とする材料で作られた缶です。軽量で加工しやすいことが特徴です。食品や飲料の種類に応じて、内容物と金属が直接接触しないよう内面にコーティングが施される場合があります。

スチール缶とアルミ缶の違い

飲料缶には、主にスチール缶とアルミ缶が使用されています。どちらを使用するかは、飲料の性質、製造方法、必要な強度、加工性などを考慮して決められます。

例えば、コーヒーやお茶などの飲料では、製品の特性に応じた加熱殺菌などの工程が行われます。一方、炭酸飲料では炭酸ガスを含むことから、非炭酸飲料とは異なる製造・充填方法が採用されます。

そのため、「飲料だからスチール缶」「炭酸飲料だからアルミ缶」と単純に分けるのではなく、内容物の性質や製造工程、容器に求められる性能などを総合的に考えて、適した材質が選択されています。

スチールは強度に優れている一方、アルミニウムは軽量で加工しやすいという特徴があります。飲料の種類だけでなく、容器に求められる性能や製造方法によって、適した材質が選ばれています。

缶詰・缶容器のまとめ

缶詰は、食品を金属製の容器に密封し、加熱殺菌することで、保存性を高めた食品です。長期保存や輸送に適していることから、魚、肉、野菜、果物、調理済み食品など幅広い食品に利用されています。

缶に使用される材料には、ブリキやスチール、アルミニウムなどがあり、それぞれ強度、重量、加工性などの特徴が異なります。食品や飲料の性質、製造方法、必要な性能などに応じて、適した材料が選択されています。

缶は食品を守る包装容器としてだけでなく、使用後に資源としてリサイクルできる点も特徴の一つです。2024年度のスチール缶リサイクル率は94.4%でした。

参考資料

・国土交通省 北海道開発局「開拓初期の産業」
・スチール缶リサイクル協会「リサイクル率」
・アルミ缶リサイクル協会「飲料用アルミ缶のリサイクル率」

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